文化審議会が2017年の世界文化遺産候補として「宗像・沖ノ島と関連遺産群」を推薦。7月29日
2015年07月29日
世界文化遺産推薦候補の「宗像・沖ノ島と関連遺産群」が日本政府として2017年審議に向けてユネスコに推薦されることが決定しました。なお、2016年の申請は「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」が正式推薦されています。 また「国立西洋美術館本館」も2016年審議に向けて再推薦されています。
(以下、朝日新聞7月29日付より)
2017年の世界文化遺産の登録を目指す候補として、国内から「『神宿る島』宗像(むなかた)・沖ノ島と関連遺産群」(福岡県)を推薦することを28日、文化審議会が決めた。政府は9月末までに暫定版の推薦書をユネスコ(国連教育科学文化機関)に提出し、閣議了解を経て、来年2月1日までに正式な推薦書を出す。
宗像・沖ノ島と関連遺産群は、沖ノ島(宗像大社沖津宮)、沖津宮遥拝(ようはい)所、宗像大社中津宮、同辺津宮、新原(しんばる)・奴山(ぬやま)古墳群の五つの資産で構成する。女人禁制などの禁忌が今も残る沖ノ島では4~9世紀、朝鮮半島や中国大陸との交流の成就や航海の安全を願い、大規模な祭祀(さいし)が行われた。祭祀跡からは銅鏡や金製指輪、中国唐時代の陶片など8万点にのぼる国宝も出土し、「海の正倉院」と呼ばれる。
文化審議会によると、古代祭祀跡がほぼ手つかずの状態で保存され、現代でも神聖な島として信仰の対象であることが世界的にみても顕著な事例であること、緩衝地帯の設定を含め十分な保全管理措置が取られていることなどが高い評価を受けた。